長期修繕計画と修繕積立金について Vol.1


~管理組合の長期修繕計画作成の目的と意義~

みなさま、こんにちは 川崎・横浜・首都圏を中心に活動しているマンション管理士の横倉啓子です。

計画的な修繕工事はマンションの資産価値維持・向上にとって大切です。
長期修繕計画書は、マンションの建物・設備及び外構の資産価値の低下を防ぎ、快適な居住環境を維持し、さらには向上させるための指標として作成します。
どんな建物も時間とともに劣化し、性能が低下するのは避けられません。そこで新築当初の性能を出来るだけ失うことのないようにして、より快適で安全な住環境を維持することを目的としています。
建物の寿命は日常の手入れに左右されるため、定期的に維持保全に努めれば耐用年数を延ばすことが可能ですが、逆に手を加えず放置すれば耐用年数は短くなります。したがって長期的な展望にたって計画的に修繕を行う事により、建物を初期の性能に近い状態に保つ事が可能となります。
長期修繕計画書の作成目的は、将来に向けての維持・管理に関しての計画を見直すことにあります。
長期修繕計画書の作成は、一定期間の建物の維持・管理の指標となるだけでなく、総会においてその計画を承認してもらうことにより、共用部分の適切な管理について居住者間の合意を良好に形成する効果があります。また、それに伴う適切で無駄のない合理的な修繕積立金の額を予測する事も重要な役割となります。

次回は修繕積立金の必要性についてです。

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