管理組合運営を考える 


こんにちは♪ 川崎、横浜、首都圏を中心に実務活動している、マンション管理士の横倉啓子です。

事務室の窓から手に届きそうなくらいに、桜の木が3本あります。今年もきれいな見事な花が咲いて、仕事に合間にこの窓から独占してゆっくりまったりとお花見をしました。また7~8年くらい前から鶯が一羽…近くの竹やぶに住み着いて春ののどかな日だけではなく、寒い冬の日や暑い夏の朝などに、 ♪ホーホケキョ~♪とかわいい透き通る声で、奏でてくれて、その声を聴くことでとても優しい気持ちになります。

さくら140331②   さくら140331

今回はマンション管理組合という団体について考えてみたいと思います。
まず、管理組合の法的位置付けとしては、
「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」の第3条で規定されているように、要約すると
⇒『区分所有者全員で、マンションの敷地、共用部分、付属施設などの共有財産を管理する団体』
更にわかりやすく 
⇒ 区分所有者全員の共有財産であるマンションの共用部分を、適正に管理して、その資産価値を維持しながら(出来ることなら高めて)、そこに暮らす人たちが安心して楽しく豊かに生活できるための環境を築き上げていくための団体を、一般的に管理組合と呼びます。
⇒ 管理組合の構成員は区分所有者で、区分所有者はマンションを購入所有したら法律上必ず管理組合員となります。
管理組合はマンションの共用部分の維持管理を行いますが、区分所有者の中から役員(理事)を選び、理事で構成する理事会に一定の範囲で任せる仕組みになっているのが一般的です。
区分所有者全員が集まり、共用部分の管理方針など必要なことを多数決で決めていくのが管理組合の総会です。

次に管理組合の目的についてです。
■自分たちが主体となってきちんと判断し、建物・敷地・付属施設の適正な管理を行い、自分たちの資産を守ること。
■マンションに住んでいる人たちがお互いに、気持ちよく暮らすためのルール(管理規約、細則等)を決める。
■マンションを適正に維持管理していくには修繕が必要になりますので、自分たちに見合った維持管理、修繕を行うことを、みんなで話し合い合意し納得して実施すること。
ここで注意してほしいことは
※ 専有部分については、各自の責任と負担で管理をする。                     
※ 共用部分は管理組合の責任と負担で管理をする。⇒ ただし、専用使用部分(ベランダ、窓、玄関扉等)の日常的な管理は自分の責任で行います。
参考図の専有部と共用部の区分オリジナル参考図をご覧ください。

専有部と共用部の違い

管理組合が具体時に何をすればいいのか。その業務は、標準管理規約(業務)第32条から17項目有りますのでここに記載します。
一 管理組合が管理する敷地及び共用部分等(以下本条及び第48条において「組合管理部分」という。)の保安、保全、保守、清掃、消毒及びごみ処理
二 組合管理部分の修繕
三 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務及び長期修繕計画書の管理
四 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務
五 適正化法第103条に定める、宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理
六 修繕等の履歴情報の整理及び管理等
七 共用部分等に係る火災保険その他の損害保険に関する業務
八 区分所有者が管理する専用使用部分について管理組合が行うことが適当であると認められる管理行為
九 敷地及び共用部分等の変更及び運営
十 修繕積立金の運用
十一 官公署、町内会等との渉外業務
十二風紀、秩序及び安全の維持に関する業務
十三 防災に関する業務
十四 広報及び連絡業務
十五 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成
十六 管理組合の消滅時における残余財産の清算
十七 その他組合員の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保するために必要な業務

このように重要な役割を担っている団体…管理組合には、特有の特性が有ります。
その特性と問題点について、次回お話をさせて頂きます。

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