こんにちは 川崎・横浜を首都圏を中心に活動しているマンション管理士の横倉啓子です。
2月首都圏では8日、14日と激しい雪と風で大荒れとなりました。2001年1月以来の大雪警報が出された東京都心では積雪が27センチに達し、1994年2月以来20年ぶりに20センチを超えたそうです。雪に慣れていない都心では、雪かきや屋根の雪おろしに追われたり、予想外の出来事にいマンション管理組合もあたふたしたところが多いのではないでしょうか。
2回降った大雪前から、1か月経った理事会までの各管理組合さんの雪に対するドラマが有りました。
◎都内のAマンション(150戸)では、 大雪が降る2日前2/7に理事会が有りました。議題も終了に近づき終了間際に、いつも寡黙な男性から一言……提案がありました。
「土日に大雪の予報が出でいますが、管理員さんの出勤日ならば管理員さんの好意で玄関前等雪かきをしてくれていましたが、土日は管理員さんが休みなので、雪かきは自分たちでやらないといけないですね。9日は都知事選が有り、朝から選挙に行く人がいるかもしれない。またうちのマンションはお年寄りも多いのでエントランスで転んでケガなどをしてはいけないから、理事会で雪かきをしたほうがいいのではないでしょうか。」
理事長も「そうですね。理事会で出られる人だけでいいですから、雪かきをした方いいですね。どうでしょう皆さん。」…賛成多数で決まりました。
管理会社のフロントマンからも、管理員が土日休みなので事前に雪かきの道具を用意しますと理事会終了後に準備を始めました。
それから1か月後の3月初旬に理事会が開催されました。
冒頭に理事長、管理会社から雪かきの報告が有りました。
今回の雪かきは理事たちだけではなく、委員会(一昨年の総会で植栽関係の委員会が発足しました。)に所属している有志等の人たちも集まり、皆が一緒になって雪かきをしたそうです。
雪かきをがんばり過ぎて、月曜日は腰が痛かったという報告もありました。
湿った重い雪の雪かきは、足腰に負担がかかり大変な重労働です。重たいシャベルはさらに負担が増えるとのことです。
今後に備えて、プラスチックの雪かきシャベルを2~3本追加購入することが決まりました。
◎神奈川のBマンション(106戸)では、雪が降った土曜日に管理人さんの声かけで、居住者有志の雪かきが始まったそうです。でもだんだんと風雪が強まり、残念ながらその後さらに雪が積もってしまいました‥‥
翌朝は、呼びかけもなかったのに有志が出てきて、昼間前には、敷地内と道路に面した歩道の雪かき全て完了したそうです。
私が日曜日の夕方の理事会にお伺いした時には、マンションのまわりは整然と雪かきがなされており、雪かきで使用した道具がエントランスに干してありました。
今回の大雪時に中庭の自動ドアに雪が詰まり扉が故障し、開いたままの状態になってしまったそうです。
雪の日の中庭の自動ドアの使用について、日曜日の理事会では今後雪予報の状況を見ながら、前以って使用禁止等の注意喚起の掲示物で対応することに決まりました。
◎別のマンションでは、理事会で少し勘違いしたオジサマから、「雪かきは管理会社がやるのが仕事でしょ。マンション管理士も雪かきをやりに来るんでしょ。」との意見が出ましたが、
それを受けた管理会社からは、雪かきは委託業務には入っていないので…という説明がありました。
雪が降った後の日曜日では、マンション居住者の多くの有志の人たちで、雪かきがはじめられたそうです。
◎横浜のCマンション(87戸)では、居住者の有志の人たちが手持ちのスコップ、ちりとり等を持参で頑張ったそうです。そこで有志の奥様パワーとマンション内コミュニケーションが図れたと聞いています。
雪かき道具の必要性を体で感じたそうです。
その後の3月初旬の理事会では、雪かき道具(アルミの軽いシャベル5本)の追加購入が決まりました。
雪は後始末などが大変です。湿った重い雪の雪かき作業は、大変な重労働です。特に力んだりすると血圧と脈拍が上がります。雪かきの際は無理せず健康管理やケガに充分注意してください。
でも雪の中にマンション内コミュニティの種がいくつもあることを感じました。